古民家を学ぶ

古民家の古木利用について

古民家の古木利用について 古民家の解体時に出る古材は宝の山です。
傷がついていたり、割れがあることもありますし、煙で燻された煤が付着して黒光りしていたり、天井に使われた竹は縛った藁の跡を白く残して茶色く変色していたりなど、一朝一夕では生まれない味わいがあります。
長い年月を経た古材だけが持つ個性であり、それぞれ他に代え難い味わいがあります。
古材は、経年変化による独特の色合いと共に、十分乾燥されてきたことにより、新しい材よりも強度の面で優れています。
この強みを生かして、同じ様な風合いの古木同士を昔の継ぎ手の方法により一本の材につなぎ合わせて新たな建材として利用することもできます。
古民家の再生や、新築の構造材の一部に組み入れて、壁材や建具に加工したり室内のインテリアやオブジェとして利用できます。
古木利用によるテーブルや椅子等の家具は世界にただ一つの品物であり、とりわけ古木の醸し出す温かさは、自宅でくつろぐのにも、また、レストランやカフェの一角に置いても喜ばれること間違いなしです。
また、長年煙に燻された竹は籠等の美術工芸品制作の素材としても喜ばれます。

古民家の台所は現代風にチェンジ

古民家の台所は現代風にチェンジ 現代の建築様式は機能的で洗練された家屋が一般的ですが、昭和やそれよりも昔の建築様式も趣きがあり好む人も少なくありません。
単純におしゃれを求めるだけでなく、心の平穏を求めるのであれば、郷愁を感じることのできる古民家が人気となっています。
長い年月を重ねた味わい深さ、ひとつとして同じ顔を持たない特徴的な造りは人を安心させてくれるので、ただ新しいだけの建物にはない雰囲気を味わうことができます。
現代の建築方法は冷暖房を効率良くするために密閉するのが主ですが、昔ながらの古民家には風通しを良くして湿気や暑さを逃す工夫が拵えてあるのも魅力のひとつです。
しかし、いざ購入してみると古い建物ほど設備の状態が悪く、風呂や台所などは使い勝手も良くないことが多いようです。
こうした古くささを味わうのも醍醐味ですが、使い勝手も考慮して和と洋のコラボレーションを求めてみるのも良いかもしれません。
あえて台所をシステムキッチンでまとめることで、情緒溢れる家屋に使い勝手の良い設備をまとめることができます。